第三回 情報リテラシー論 『検索エンジンの変遷と進化』

2021/10/17

レポート

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【止まらない、検索】

こんにちは! とある学生です。
今回も、長岡造形大学で開講されている「情報リテラシー論」のレポートを書いていきます。
テーマは検索エンジンの変遷と進化ということで、早速まとめていきたいと思います。

1 TED:SixthSenseテクノロジー


今回の動画は、新しいテクノロジーについての動画です。
今から11年前(2009年)の動画ですが、現在商品化されているものも多くあり、
技術の進歩を感じますね。
プロジェクターで投影したものを直接操作するプロダクトはまだ出ていませんが、これからどのような進化を遂げていくのかとても楽しみです。

2 Yahoo!検索エンジン

検索エンジンというものをご存知でしょうか?
身近なものだと、GoogleやYahoo!がありますね。
現在世界のほとんどのシェアを占めているのはGoogleですが、
Yahoo!がもっとも人気のあるウェブサイトだった時代がありました。

以下の動画を見て下さい。

これを見ると、2001年にYahoo!がもっとも人気のウェブサイトになっていたことが分かりますね。
なぜここまでYahoo!が人気になったのでしょうか?

 →Yahoo!が成功した理由

Yahoo!はポータルサイトとして成功しました。「ポータル」「玄関」や「入口」という意味を持っており、ブラウザを「ホームに設定する」というものがありました。
簡単に言うと、インターネットを使おうと思ってアイコンを押すとYahoo!が自動的に開くと言うことです。
勝手にYahoo!が開くので、自ずとたくさんの人に利用されました。

 →カテゴリ検索

Yahoo!には「カテゴリ検索」というものがありました。
これは人が手作業でカテゴリ別に分類するもので、検索する人は該当するカテゴリのリンクを踏んでいくことで自分の知りたい情報にアクセスできるシステムです。
以下の資料を見ると分かりやすいでしょうか。
このようにカテゴリ別に分類することで、
ユーザーが検索しやすいシステムを構築していました。
しかしこのシステムには問題がありました。

 →カテゴリ検索の限界

人間の視認性の問題などから、メニューで選択肢を与える場合、
理想は5個で多くても7個が限界だとされています。
このことから、カテゴリ検索で表示できるウェブサイトの数は最大で
7×7×7×7×7×7×7=823,547
となります。
結果、ウェブサイトの増加によって限界を迎えてしまいます。

またカテゴリ登録という有料のサービスがありましたが、
これも破綻し、徐々に終わりを迎えることになります。

2005年にはカテゴリ検索の優先表示が消滅し、
2018年にはサービスを終了しています。

3 Googleの誕生


Yahoo!のカテゴリ検索は限界を迎えましたが、
それを解決したのが
1998年、Googleのキーワード検索です。

 →キーワード検索

以下の資料を見て下さい。
Googleの「キーワード検索」ではYahoo!の「カテゴリ検索」とは違い、
目的の情報に一発でアクセスすることができます。
今皆さんが検索するときに使っているのがこの機能ですね。

情報がたくさん溢れている現代に適した検索方法というわけです。


1.Googleのキーワード検索、検索順位の決め方
・キーワードが含まれているか?
 →ブログ名、ページ名(記事名)、ページ内

・ユーザーにマッチするか?
 →情報の多さ、濃さ、最大公約数

・訪問したユーザーが満足するか?
 →辿り着きやすさ、分かりやすさ、滞在時間


2.Yahoo!とGoogleの検索結果は同じ
 Yahoo!とGoogleは検索業務の提携をしていて、Yahoo!はGoogleの検索結果を使っているため検索結果は同じになります。

 →広告代理店としてのGoogle

Googleの売り上げの85%が広告収入だということをご存知でしょうか?

皆さんが普段使用している検索エンジンは無料で使うことができていますよね。
検索エンジンの使用料を取っていないということは、
別のところで利益を生み出す必要があるということです。

では、そのシステムはどのようになっているのでしょうか?
上記の表を見ると「広告ランク」というシステムで掲載位置を決めていることが分かります。
クリック単価や評価スコアなど様々な数字をもとに、自動化した処理を行うことで
膨大な情報を効率的に処理していることが分かりますね。



検索エンジンの使用料
AppleはiPhoneのブラウザの検索エンジンをGoogleにするため、
Googleに1兆6500億を支払っています。

4 検索やSNSに依存しないために

これまでYahoo!やGoogleなどの検索エンジンについて説明してきましたが、
便利になった分人間に様々な変化を与えていることを忘れてはいけません。

コロンビア大学の心理学者、ベッツィー・スパロウ氏は、Googleが記憶に及ぼす影響についての論文を発表しており、これによるとインターネットに頼ることで情報そのものではなく
“どこで情報を得られるか”を記憶するようになっていると言っています。
つまり、人間の記憶力が落ちているということです。

またローマ法王のベネディクト16世は、安易に答えを求める現代の風潮をいさめ、
黙考の大切さを説いています。

情報を簡単に得ることができる現代だからこそ、
一度立ち止まって、自分の脳で考えることが必要なのではないでしょうか?

まとめ

今回は、検索エンジンの変遷と進化についてまとめてみました。
いかがでしたでしょうか。

検索エンジンは身近な存在でありながら、その仕組みを知らない人も多い印象です。
仕組みを理解したり、それが人に与える影響を考えることで、
テクノロジーをただ享受するだけでなく、本当にそれで良いのか一度考えてみることも大事だと気付かされる内容でした。
第四回の情報リテラシー論も楽しみです。

では、次回の情報リテラシー論でお会いしましょう!


 情報リテラシー論 担当教員 
イーンスパイア株式会社代表取締役   
ネットビジネス・アナリスト横田秀珠 

 長岡造形大学URL 

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